2020年 コロナ禍での受験
「今年しかない！」
コロナの影響が徐々に拡大し、在宅勤務中心の勤務体制となり、子供の学校が一斉休校、１回目の緊急事態宣言発令と、生活パターンが急激に変化したころでした。3月上旬ころ、「この期間になにかやり遂げてやろうと」2020年のワインエキスパート受験を決意しました。目的は３つ。
＜ワインエキスパート取得の目的＞
１.ワインに関する基礎知識を体系的に得ること
２.ワインツーリズムを極めるため、ワインに関する共通言語を手に入れること
３.ワイン関連のコミュニティーに参加すること
実は2018年にも受験を意識し、出願をしたことはあったのですが、あえなく挫折の苦い経験が。仕事と勉強の両立の覚悟が完全に足りてなかったことと、この年から導入のCBT試験化にも翻弄され撃沈。2018年初めて受験を意識した時、情報収集の結果、いきついた拠り所はワイン講師歴27年山崎和夫先生主宰の「ワイン受験.com」でした。（詳しくは後述）
山崎先生の教えによると、「試験申し込み受付期間開始後にとにかく早く申し込むこと」とあります。その理由は申し込み順に当該年度最新版「日本ソムリエ協会 教本」が送付されるから。この教本が毎年結構なボリュームで改定されており、改定箇所からの出題がまた多い。最新の教本と最新の情報での受験準備は合格への近道。2020年の受付開始は3月2日（月）10時～。今回は不退転の覚悟を示すために初日に申し込み完了しました。ちなみに一般の方の受験料は34,440円（一次試験2回受験）。結構な出費ですので、早めに覚悟を決めて、本格的な試験対策をはじめる意味でも早期出願をおススメします。
ワインスクール OR 独学
自分の中で出した結論から言うと、「１次試験対策は独学でいける」
1次試験対策は、最終的に覚えるのは自分！ただひたすらに自分の力で暗記に挑むのみです。まずは１次試験合格することに集中し、2次試験対策は各ワインスクールの単発講座も比較的豊富にあるようなので改めて検討することとしました。2次試験対策用にここではコストをセーブしたかったのも大きな理由です。結果的にここで下した決断は正解でした。（詳しくは後術）
各ワインスクールが受験対策講座を開始するのが１月～３月頃。2020年にコロナ禍が拡大していく難しいタイミングでした。各スクールも授業の振替、オンラインへの切り替えなどかなり大変だったと思慮します。いろいろ比較検討もした結果、独学で行くことは決めましたが、ワインスクールへのメリットは以下の3点だと考えてました。
＜ワインスクール通学のメリット＞
１．最新の情報が共有される
２．挫けそうな時に叱咤激励できる師匠や勉強仲間が手に入る
３．２次試験対策のティスティング練習の先取り
コロナ禍で通学が困難な時期があったかと思うと、自宅に籠って独学とい選択肢は2020年に関しては正解だったかもしれません。
続いてデメリット2点。
＜ワインスクール通学のデメリット>
１．高額な費用
２．固定スケジュールでの通学
やはり受験を決めるまでも、決めてからも最少のコストで合格を勝ち取りたいというのが正直な思い。受験を検討する皆様も一番気になる点かと思います。（後々わかりますが、趣味の資格にしては意外とお金かかります）
独学でも情報収集できるサイトはありますし、スクールでもオンラインに特化したり、単発で受講可能な比較的リーズナブルなものもでてきました。人それぞれに向き不向きがあると思うので、迷っている人はいろいろ比較してみるとよいと思います。
1次試験対策
今回挑んだ自分の１次試験対策勉強方法を以下記載します。
■「ワイン受験.com」
１次試験対策は「ワイン受験.com」をベースにしました。
今から振り返ると、「このサイトでの勉強に集中するだけでも１次試験は十分いける！」と断言できます。
＜「ワイン受験.com」の凄さ＞
１．ソムリエ/ワインエキスパート試験に関する最新かつ正確な情報と圧倒的な情報量
２．1次試験対策の動画講座⇒超おススメ
2020年開始。最新情報を反映した100本以上の大作。
３．綿密に傾向を分析し1次試験のCBT対策にぴったりの問題数約10万問の問題集
４．合格可能性判定、偏差値判定がある模擬試験
５．1日3回配信される練習問題メルマガ
６．抜群の費用対効果！
各項目ごとに補足コメントをします。
１．ソムリエ/ワインエキスパート試験に関する最新かつ正確な情報と圧倒的な情報量
1次試験対策は2018年のCBT試験化以降、細かな問いも増えていることから「日本ソムリエ協会 教本」を読み込むことが必要とされています。山崎先生の「ワイン受験.com」は動画、問題集ともに最新版の教本をベースにしているので、過去出題の基本問題から2018年CBT化以降の重箱の隅をつつくような奇問難問まで網羅しているのが特徴です。最大のポイントは勉強の始め（オリエンテーション）に重要ポイントの優先順位付けを膨大な過去データ分析を元にしっかり示してくれる点と、合格するにはどこまでの点数獲得を目指せばよいのかを明確にしてくれる点です。特に教本に改編のあった章、項目や、ソムリエ協会から発信される旬な情報（＝今年でるかも）がしっかり反映されています。満点をとる必要はなく、まずは目の前の１次試験に合格するのが目的です。あの分厚い教本を最初からすべて読み込むのは気が遠くなる作業です。最新の情報収集と効率的な学習方法を知るために「ワイン受験.com」の基本情報をまず最初に熟読することを強くお勧めします。
２．1次試験対策の動画講座
2020年コロナ禍で通学対面型での「山崎塾」の実施が難しくなったことで始めた初の試みだったようです。この動画が心の底から素晴らしいのひとことでした。この動画講座のおかげで合格できたといっていいでしょう。この動画講座の凄さを整理すると、
- 今回のコロナ禍をうけて、すべて2020年今回撮りおろしで撮影されているので、すべて2020年最新の教本掲載情報（当時）が反映されていて情報の新鮮さが半端ありません。
- この動画は教本をベースに進められます。動画内で幾度となく「教本の○ページのここポイントなのでマーク」「教本のここはあとで時間とって、しっかり読み込んでおいてください」「ここはさらっと読んでおくことをおススメします」「この人物、年号チェックです」「ここの問題昨年出てますね」と常に教本に戻ってポイントを示してくれます。全体通してこのぶ厚い教本の読み込むべき場所を示してくれるので、自然とポイントを絞って教本を読み込むことになります。これが大きいですね。2018年の1次試験CBT化以降、教本記載のかなり細かな項目を問う問題が増えています。動画に沿って教本に自然と目を通せるのはめちゃくちゃ大きなポイントです。
- 動画の更新がペースメーカー。2020年はコロナ禍の影響で急遽動画講座を開始されたので、更新ペースは不定期でした（これだけの膨大な量の動画撮影は相当大変だったと思います）。「動画の更新にあわせてその項目を重点的に勉強する」という自分ルールをつくり、良い意味でのペースメーカーとなりました。
- いつでもどこでも何度でも。やはり動画のメリットは再生する時間と場所を選ばないこと。苦手意識のある項目は何度も見直しました。
- 山崎先生の広い知識とお人柄。試験対策に織り交ぜて、深いフランスの知識や、試験が終わったら飲むべきワイン、おススメのホテル＆レストラン情報などを織り交ぜてくれるので、試験後の楽しみが増えます。
- この動画が「ワイン受験.com」料金4,800円（税込5,280円）に含まれて視聴可能。2020年はお試しで動画視聴も無料でした。これは費用対効果を考えても安すぎです。⇒2021年から１次試験対策動画の視聴は１年間5,000円（税込5,500円）と別料金に。これでも最高のコスパだと断言できます。
現在2020年版がまだ公開されていますので、まずはこのなかの「オリエンテーション」を視聴することをおススメします。そして「ワイン概論」「ボルドー」「ブルゴーニュ」をさっと見ればこの動画がいかにすごいかすぐわかると思います。いずれも無料で視聴可能です。2021年度の動画は、2021年3月に日本ソムリエ協会教本2021年版が出版され次第、順次更新の予定とのこと。
「ワインスクール山崎塾・動画配信2020」
３．綿密に傾向を分析し1次試験のCBT対策にぴったりの問題数約10万問の問題集
「まだインプットも完璧じゃないので、問題集はまだ。。。」と自分も考えてました。が、「ワイン受験.com」では徹底した問題演習を試験対策の基本中の基本として勧めています。教本を読んで暗記していても、点が取れず落ちる人が多いのは問題を解いていないから、とか。習うより慣れろ。まずは問題の傾向を知れ、と。問題は約10万問あり、CBT試験と同様に毎回違う問題が選択肢もシャッフルされて表示されます。こまめに問題を解く習慣がインプットした知識を定着させるのにかなり役立ちます。最初は自分のできなさ加減にめげますが、繰り返しで克服するしかありません。自分の場合は動画講座視聴⇒動画でポイントと言われた教本箇所をさらっとチェック⇒参考書（後述）の項目チェック⇒「ワイン受験.com」問題集 をワンセットにし、「ワイン受験.com」問題集の該当項目で７割安定して正解するまで繰り返しました。
ワイン概論、酒類概論、ブルゴーニュ、ボルドーの章は無料で体験できるので、まずはお試しを。
「ソムリエ、ワインエキスパート試験問題集 2021」
４．合格可能性判定、偏差値判定がある模擬試験
３.の問題集同様、CBT試験全面対応、ITを駆使した「模擬試験」。過去20年くらいの出題傾向を綿密に分析して本番と同じ難易度となります。合格可能性判定を行う機能もあるので、まずはB判定を目標に活用すると効果的です。と言いながら、最後まで自分は時間に追われたこともあり、この「模擬試験」を数回しか活用できませんでした。これは大きな反省点。もっと早くから「模擬試験」取り組むべきでした。直近に勉強した各項目はできても、ちょっと前の問題は忘れてる。こんな現実をズバッと冷酷に示してくれます。これにめげずにまた間違えたところに戻って復習。この繰り返しで知識が安定することは間違いありません。
５．1日3回配信される練習問題メルマガ
指定した時刻、指定した分野の練習問題を毎日配信されてきます。小さなことからコツコツと。このメルマガの回答の積み重ねも血となり肉となると思います。苦手分野対策としてもこのメルマガの利用価値高いです。
６．抜群の費用対効果！
2020年は「ワイン受験.com」の料金は動画の視聴も可能で4,800円（税込5,280円）でした。これまで記載した全内容が含まれると考えるとこれはワインエキスパート受験対策講座で考えられる最高の費用対効果、最高のコスパです。2021年は動画を本格運用するとのことで料金が改定されました。これまでが安すぎました。2021年改定後も最高の費用対効果であることは変わりません。有効期間は申し込みから１年なので、2021年ソムリエ/ワインエキスパート試験を独学で受験をする方は、今すぐ申し込むことを強くおススメします。
- 問題集、模擬試験のご利用:1年間 5,000円（税込5,500円）
- 一次試験対策動画のご視聴:1年間 5,000円（税込5,500円）
■参考書「受験のプロに教わる ソムリエ試験対策講座」
- 書名：「受験のプロに教わる ソムリエ試験対策講座」
- 著者：杉山明日香
- 出版社：リトル・モア
- 価格：4,180円
- 発売日：4月下旬
もはや説明は不要かもしれませんが、ソムリエ/ワインエキスパート試験対策本のベストセラーにして最高峰。有名予備校の名講師で、受験のプロ杉山明日香先生著の参考書です。この本は毎年4月にその年の教本が発表になったあと改訂版が出版されるので、最終のアップデートされた情報が反映されています。（2020年版発売は4月23日でした）付属の地図帳が秀逸でこれを徹底活用しました。
自分は「ワイン受験.com」動画講座視聴⇒動画でポイントと言われた教本箇所をさらっとチェック⇒「受験のプロに教わる ソムリエ試験対策講座」の該当項目・問題集チェック⇒「ワイン受験.com」問題集をセットにして各項目の知識を定着化させていきました。
教本の表現は文章の羅列でなかなか頭に入ってこないので、図や表に情報が整理されまとめられているのは役立ちました。また膨大な範囲でポイントを絞る際の参考にしたり、付属の地図帳に基本情報やポイントを書き込みまくり徹底活用しました。
先に紹介した「ワイン受験.com」で山崎先生も当書を良書として紹介しています。が、以下の注意がありますのでこの点は肝に銘じてうまく活用したいところです。
近年の試験問題は、参考書で要領良く覚えた人には解けないような問題が多数出題されるようになりました。教本を読み込む必要がありますので、参考書をメインに勉強することはおすすめできません。メインは教本です。
引用：「ワイン受験.com」
■「山崎塾 直前対策講座」
日程：7月下旬～8月上旬 の週末
授業数：全6日/12コマ（１日60分✖2講座）
費用：@3,000円税込（1コマ60分あたり） ✖ 12コマ ＝36,000円税込
場所：渋谷駅東口 徒歩1分 （アットビジネスセンター 渋谷東口駅前）
自分の場合、恥ずかしながら学習スケジュールが遅れ気味だったことと、先に勉強したことが１周して忘れてしまっていた項目も多かったことから、強制的に再度頭に叩き込むために対面で実施された「山崎塾 ソムリエ、ワインエキスパート受験対策直前講座」を受講しました。全6日/12コマ（１日60分✖2講座）。直前講座だけに一度学習している前提で、ものすごいスピードで重要ポイントを確認していきます。ここでも基本は教本で、必ず教本の重要箇所をチェックします。これは遅れていた学習を取り戻す意味でも、全体を再確認する意味でも効果的でした。また、すでに１次試験が開始後ですでに2020年合格者もでているタイミングなので最新の「出題ポイント総ざらい」というのがやはり魅力。この頃は神にもすがる思いのお守りとして受講でした。１コマ単位で選択受講できるので、苦手な項目だけとか、主要国以外のマイナー国はこの講座でまとめて学習とかの利用もおススメです。
でも、この講座は先に述べた動画講座をベースに計画通り順調に学習が進んでいる場合、無理して取る必要はないかもしれません。それくらい動画講座の完成度が高くすばらしいのです。もし2021年改めて受験するとするなら、この講座に頼らずとも、十分合格点まで到達を目指せると思います。
基礎から体系立ててみっちり、繰り返し復習を兼ねて、保険の意味でという方には、生で山崎先生の講座をという方には、この通学講座はお勧めできます。2021年山崎塾通学講座は再開の予定で「基礎からの受験対策講座 2021」「受験対策直前講座 2021」ともにスケジュールはすでに発表されています。いずれも予約は受講日の1か月前から開始。（まとめての予約はできません）ほぼすべての講座がすぐ満席になりますので、迷わず受付開始日当日に速攻で予約することをおススメします。）
まとめ
自分は2020年8月29日（土）J.S.A.ワインエキスパート呼称資格試験１次のCBT試験を受験し、1回目でなんとか無事合格できました。正直ギリギリで間に合わせたというスケジュール感です。
2021年ソムリエ/ワインエキスパートの受験を決めたけど勉強方法を考えている方（または、まだ受験を迷っている方）に、おすすめの今やるべきことをまとめとして記載します。
＜2021年ソムリエ/ワインエキスパート受験に向けて今すぐやるべきこと＞
・「ワイン受験.com」サイトを熟読（無料）
⇒おススメは「合格体験記」と「ソムリエ資格、ソムリエ試験とは」各種データ。まずは成功体験を真似することと、試験を知ること。
・「ワインスクール山崎塾・動画配信2020」のオリエンテーションを視聴（無料）
・東京近郊在住の方は「山崎塾通学講座」の無料オリエンテーションの予約。
開催日：2/6（土）、 2/27（土）、 3/7（日）、 3/20（土）、 3/27（土）、 4/3（土）
⇒今後コロナの状況が心配ですが、山崎先生の講座の雰囲気を体感する意味でも。せっかくの機会なので生の講座を一度受けてみることをおススメします。（仮に通学講座に通わなくても、目からウロコの合格へ向けての勉強法を聴けば、自分も必ず合格できる気持ちになります）
・すでに受験を決めたのなら迷わず即「ワイン受験.com」の申し込みを。
問題集、模擬試験のご利用:1年間 5,000円（税込5,500円）
一次試験対策動画のご視聴:1年間 5,000円（税込5,500円）
有効期間は申し込みから１年なので、迷わず今すぐ両方即申込むことをおススメします。この価格ですので、確実に元はとれます。
・「ワイン概論、酒類飲料概論」あたりから一次試験対策動画や問題集を開始！
・３月上旬「2021年J.S.A.呼称資格試験」受付開始と同時に申し込み
１次は7月下旬～8月上旬に早めに合格決めてしまうようなスケジュール感を目指して、 早めに学習開始できれば、その分2次対策に時間をかけられます。（自分ができず、最後焦りに焦った教訓から）
＜2021年ソムリエ/ワインエキスパート１次試験合格を最少のコストで 勝ち取るためのおススメ方法とその費用＞
・「ワイン受験.com」問題集、模擬試験の利用:1年間 5,500円（税込）
・「ワイン受験.com」一次試験対策動画の視聴:1年間 5,500円（税込）
・参考書「受験のプロに教わる ソムリエ試験対策講座」2020年参考 4,180円（税込）
・J.S.A.ワインエキスパート呼称資格試験受験料（教本付・1次試験2回受験） 34,440円（税込）
1次試験対策費用合計：49,620円
この段階では極力費用をセーブしておき、２次テイスティング対策練習用ワイン購入に余力を残しておくのがお勧めです。2次対策は思ったよりお金かかるので。ワインエキスパート試験合格までにかかった合計コストについてはまた別途まとめて書きます。
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