2次試験対策の前に
2020年ワインエキスパート、1次試験1回目を8月29日(土)に受験、なんとか1回目で無事合格しました。この段階で2次試験対策は、まったくの手つかず状態。正直あまりよいスケジュール管理ではありませんね。ワインスクールでは1次試験対策と平行して、2次試験対策テイスティングを実施している学校がほとんどだし、ものの本や情報サイトでも「ティスティングは1日でならず。なるべく早く対策を!」と書かれています。ですがですよ。1次試験突破しないことには2次試験に進めません。2018年1次試験がCBT化されて以降、試験範囲は広範囲になっています。自分は1次突破にかなり不安があったので2次試験対策どころではなかったというのが正直なところでした。自分のような初心者にはまずは1次試験に全集中してみる方法もお勧めしたいと思います。
1次試験突破後から2次試験対策をはじめても間に合うのか?答えはズバリ「間に合います!」8月下の1次試験合格、ゼロの段階から2次試験合格までにやったことを書いてみます。
2次試験対策の準備と費用
まずは8月下旬の段階で試験用ティスティング経験はほぼゼロの状態。まずは2次試験で何を求められているのか、合格点はどの程度なのか、情報整理からはじめました。(えっ、これからですかって?遅いですね。自分でも反省してます。)
ここでもやはり1次試験対策で中心的な存在だった「ワイン受験.com」と2次試験対策から大変お世話になった「ちょっとまじめにソムリエ試験対策こーざ」それから新進のオンラインスクール「ヴィノテラス ソムリエ・ワインエキスパート二次試験 対策講座(全3回)」でした。
■「ワイン受験.com」「ワインスクール山崎塾」
1次試験から絶大な信頼を寄せている山崎和夫先生の「ワイン受験.com」。まずは試験対策に向けての情報収集もここからでした。2次試験対策も相当な情報量です。試験概要、過去データ、合格体験記を熟読。「例年だと1次試験合格者の約75%が2次試験合格。まずはその75%の中に入る対策をする」ということが重要で、合格した人がどのような対策準備をしたか、そして何をしなかったかを参考に試験までの対策を固めます。時間もないので無駄なことはできません。
1次試験合格の翌日、幸運にも通学講座「ワインスクール山崎塾・テイスティング理論講座」を1日だけ受講。対面で山崎和夫先生から2次試験対策情報を聴ける良い機会でした。(理論講座なのでティステイング実技はありません)。山崎和夫先生の講義で2次試験対策全体像がイメージでき、「これからでも間に合う」と自信がついたのが大きかったです。
- 講義内容:「コメントの基礎、点が稼げるコメント(白)/(赤)」
- 日程:8月30日(日)
- 授業数:全2コマ(1日60分✖2講座)
- 費用:@3,000円(税込)(1コマ60分あたり) ✖ 2コマ =6,000円(税込)
- 場所:渋谷駅東口 徒歩1分 (アットビジネスセンター 渋谷東口駅前)
■「ちょっとまじめにソムリエ試験対策こーざ」
「ワイン受験.com」は残念ながらティスティング実技がないので、補足する機会を探っていました。8月下旬のこのタイミングにもかかわらずWEBサイト上で「二次のテイスティングこれかれでもなんとかします!」と言い切っていただいていたのと、各種合格体験記等で評判のよかった、現役シニアソムリエ松岡先生の「ちょっとまじめにソムリエ試験対策こーざ」のティスティングセミナーを2回予約受講。9月中盤にこのセミナーを受けたことで合格がグッと近づいたといえます。セミナー以外にもうWEBサイト「ちょっとまじめにソムリエ試験対策こーざ」の過去合格体験談や、日々発信される叱咤が力になりました。
【ティステイングセミナー】
- 内容:ソムリエ・エキスパート呼称スタイル対応(ワイン全12種)
- 日時:9月15日(火)
会費:12,100円(税込)
【直前対策模擬試験セミナー】
- 内容:ソムリエ呼称スタイル(ワイン3種、リキュール2種)40分間の模擬試験を2ラウンド
- 日時:10月6日(火)
会費:9,350円(税込)
あわあせて、秘伝の「二次のティスティングをなんとか乗り切るための必勝マニュアル」価格:6,952円(税込)も購入。このマニュアルが2次試験対策のベースとなり、以降何度も試験本番当日までこのマニュアルを見返すことになりました。
■「ヴィノテラス ソムリエ・ワインエキスパート二次試験 対策講座(全3回)」
まだまだ場数が足りないと思い、飛びついたのがコレ。2020年コロナ禍だからこそオンラインで開催されたティスティング講座です。ヴィノテラスはコロナ禍早くからテーマ別のワインセミナーをオンライン開催していて、注目していましたが、なんと「ソムリエ・ワインエキスパート二次試験 対策講座」もオンライン開催するとは。講師は第9回全日本最優秀ソムリエコンクールファイナリストの佐々木健太先生で全3回シリーズ。オンラインの気軽さの上、ティスティングが小瓶で数多く試せることが魅力で、募集開始後即申し込みました。
- 第1回目講座 2020年9月10日(木)19:00~20:30 「頻出白ワイン編」
- 第2回目講座 2020年9月17日(木)19:00~20:30 「頻出赤ワイン編」
- 第3回目講座 2020年10月1日(木)19:00~20:30 「試験想定赤・白ワイン編」
- 開催場所:Zoomを使ったオンラインLIVE配信
- 料金:全3回 18,500円(税・送料・クール代込)
- *ティスティングは小瓶100mlで各回6アイテム =全18アイテム。講師の模範解答・解説付き。
この講座2020年は初開催だと思うのですが、自宅で受講可能な利便性もあって評判良かったようです。早い段階で満席、追加設定となっていました。(さらに2021年は1次試験対策から開始とパワーアップしてます!)講師の佐々木先生の試験対策の考え方は「品種当てに走らず、ワインの性格をどう的確にコメントするか。合格のためのキーワードは中間点を狙う。試験に落ちないための発想を学ぶ」ということで、試験に合格することに特化したこのメソッドは目から鱗でした。
上記を8月29日の1次試験合格から9月上旬までに迷っている時間もなく、情報収集して即予約。2次試験対策のスケジュールを固め、ベースとしました。
2次試験対策で役に立つ「ワインセット」
8月下旬頃から2次試験対策用のワインセットが大手ワインスクール、酒販店等から発売されます。試験にでるワインは品種特徴がしっかり感じられる@2,000円~3,000円のレンジと言われているので、練習用も安くはない買い物になります。「早く買わないと例年売り切れる」との情報と、ここまできたら1発合格をしたいという欲もでて、ここは迷わず、早めに、大判振る舞いで買いそろえるの一択です。(そのために1次試験対策ではコストセーブしてきました)やはり、模範ティスティングコメントがしっかりついているものが頼りになります。自分の感覚とのずれを都度確認、修正することで徐々に力がつきました。
■コノスル レゼルバ エスぺシャル 主要品種9本セット 約10,000円(税込)
簡単なティスティングコメントがつきます(ほんとに簡単なもの)。基礎の基礎からということで品種特徴を掴むために、多くの方が推奨している「コノスル」の主要品種セット。価格お手頃で主要品種+αがまとめて比較体験できるので、おすすめです。
■オペラ 山崎和夫先生のオンラインビデオ講義&模範解答付【基本6品種ハーフボトルセット】 価格 : 17,600円(税込)
山崎先生がそれぞれの基本品種の特徴とその飲み分けの決め手となるコツとテクニックを丁寧に説明したオンラインビデオ動画講座と模範コメント解答付き。やはり信頼できる模範ティスティングコメントがあると勉強になります。
■「こーざ 二次テイスティング対策用ワインセット白(ファインズ)」 6本 14,850円(税込)
■「こーざ 二次テイスティング対策用ワインセット赤(ファインズ)」 6本 14,850円(税込)
いずれも「ちょっとまじめにソムリエ試験対策こーざ」松岡先生のワインの解説と模範テイスティングコメント付き。コロナ禍で店舗向けワインの販売が低調なため、当セットで割安に設定していただいているとのこと。肝心のワインも試験対策向けによく考えられたセレクトで、主要品種新旧世界の違いを覚えるのにもピッタリでした。模範テイスティングコメントの信頼性も高く、そのコメントに至るまで感じ方、導き方まで丁寧に解説されています。ホントに素晴らしく、自宅用試験対策では最も実践向け。費用対効果から考えるとこのセットは超おススメ。
■「ヴィノテラス 2020年2次試験対策 リキュール・ハードリカーセット(全18種)」 約8,000円(税込)
しばらくワイン漬けだったのでお口直しの意味合いと好奇心で購入。いろいろ飲めてよかったです。しかしワインエキスパートは試験にでるのは1種のみで配点も低いので捨てでもよいかも。(実際、このセットでラムを飲んでたのに、試験で見事外しました)。ソムリエの方は2種なので一度はざっと飲んでおきたい。このセットコスパ良いと思います。
2次試験対策の費用まとめ
2次試験対策でかかった費用まとめておきます。
- 「ワインスクール山崎塾」テイスティング理論講座 6,000円(税込)
- 「ちょっとまじめにソムリエ試験対策こーざ」2次対策必勝マニュアル :6,952円(税込)
- 「ちょっとまじめにソムリエ試験対策こーざ」ティステイングセミナー:12,100円(税込)
- 「ちょっとまじめにソムリエ試験対策こーざ」直前対策模擬試験セミナー:9,350円(税込)
- 「ヴィノテラス ソムリエ・ワインエキスパート二次対策講座(全3回)」:18,500円(税込)
- 「ヴィノテラス 2020年2次対策 リキュール・ハードリカーセット」 約8,000円(税込)
- コノスル レゼルバ エスぺシャル 主要品種12本セット 約10,000円(税込)
- オペラ 山崎先生ビデオ講義&模範解答付【基本6品種ハーフボトルセット】 17,600円(税込)
- 「こーざ 二次対策用ワインセット白(ファインズ)」 6本 14,850円(税込)
- 「こーざ 二次対策用ワインセット赤(ファインズ)」 6本 14,850円(税込)
- ワインショップソムリエ 12本 品種対策強化用単品購入 23,118円(税込)
- うきうきワイン 12本 品種対策強化用単品購入 26,513円(税込)
- INAO 国際規格準拠(INAO)テイスティンググラス6脚 4,480円(税込)
合計:172,313円
これが高いのか、安いのか。ティスティング用のワイン購入費用が意外とかかりました。今振り返れば、削れるところはあったと思います。(上記、ピンクハイライトはお勧め度高、黄色は削れるかも)自分の場合は妻も自分以上にガンガン飲むので、迷わず日常商品を兼ねて迷いなく購入できました。実際、上記購入分の半分以上は妻に消費されていることは補足しておきます。
2次試験対策の役に立ったこと
1次試験対策でコストセーブできたので、2次試験では「迷ったヤル」方式でそこそこお金をかけて場数を踏む姿勢で挑みました。振り返って、優先順位をつけるならば、以下特に役に立ったった対策についてコメントします。
■「ちょっとまじめにソムリエ試験対策こーざ」松岡先生の考えをティスティング理論を中心に据える。
- 2次対策必勝マニュアル :6,952円(税込)
- このマニュアル記載の考え方が最後まで2次試験対策の中心となり、試験当日まで何度も読み返しました。基本品種のコメント暗記からはじまり2次試験対策全般まで、最新分析を反映したこのマニュアルに出会わなかったら、合格は厳しかったかもしれません。
- 「ちょっとまじめにソムリエ試験対策こーざ」ティステイングセミナー:12,100円(税込)
- 「ちょっとまじめにソムリエ試験対策こーざ」直前対策模擬試験セミナー:9,350円(税込)
- このセミナーへの参加は実践の場としてを踏む意味でかなり大きかったです。品種別基本コメントとワイン個体毎微妙な差や各ワインについての松岡先生の解説が後日WEBサイトで補足されるので振り返りができました。(セミナー当日は数をこなすために、かなりのスピードで進みます)
- 「こーざ 二次対策用ワインセット白(ファインズ)」 6本 14,850円(税込)
- 「こーざ 二次対策用ワインセット赤(ファインズ)」 6本 14,850円(税込)
- 同じく、このセットには松岡先生の詳細な解説がついているので重宝しました。小瓶に詰め替え毎日比較しながら飲んで、コメントシートにコメント記載、答え合せ&解説を読む。を繰り返し。詳細なコメントついてこの価格。購入した2次試験対策ワインセットで、このセットが最もコスパがよかったと感じています。
■「ヴィノテラス ソムリエ・ワインエキスパート二次対策講座(全3回)」で場数対策
オンラインLIVEセミナーなので、自宅で受講可能な気軽さがとてもよかったです。ティスティングの場数を踏むのに最適でした。オンラインLIVEなので、気軽にチャットで質問ができる環境も良かったです。1回90分の予定時間でしたが、毎回質問が絶えるまで丁寧に大幅延長して対応いただけたのもよかったです。
講師の佐々木先生。現役コンクール出場ソムリエだけあって、「試験に落ちない方法」「中間点を狙う」に特化されて方法論はシンプルで初心者にはとてもわかりやすかった。「迷ったときは中間点狙い」という自分の判断基準ができたことがよかったです。結果的に2020年エキスパート試験には難題「トロンテス」「シャルドネ(樽なし)」「カベルネ・フラン」「ピノ・ノワール」が出題され、品種特定に迷いに迷って結果を大きく外ししながら、合格に至ったことを考えると、今後の試験対策には向いている方法論かもしれません。
■小瓶詰め替え
「ワイン受験.com」山崎先生推奨で古くからワインスクール等でも伝統の小瓶詰め替を実施しました。C1000の瓶を約60本調達。ラベルフォーマットは「とみワイン」「Wine Wine club」などのwebサイトで無料公開されているエクセルをアレンジして利用。とにかく品種/産地の違いを比較しながら飲むことを試験前日まで続けました。
まとめ
- 2次試験対策は1次試験合格後、スピード勝負で試験までの準備を整える。
- 2次試験ティスティング対策は場数が大事
- 信頼できる模範コメント付きのワインセットが重宝。
- 基本品種のコメントは基本暗記。ワイン個体毎に微調整の幅をトレーニングする。
ソムリエ、ワインエキスパート合格へ向けて最適な方法を検討してみてください!祈合格!
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